解答:
大問1
問1-1 ⓪ 1-2 ⓪ 1-3 ① 問2 ③ 問3 ② 問4 ② 問5 ②
問6
法学教育は解釈法律学的教育を主とするが、その目的は法典法条の暗記より、法律的に物事を考える力の発達にある。それは情実に捉われず、多数の事柄を矛盾なく規則的に処理し、人々を公平に扱う、広く求められる力であるため、法学教育は蔑視すべきではない。
大問2
問1-1 ⓪ 1-2⓪ 1-3⓪ 問2 ⓪ 問3 ① 問4-1 ⓪ 4-2① 4-3⓪
大問3
問1-1⓪ 1-2① 1-3① 1-4① 問2 ⓪ 問3 ⓪ 問4-1 ① 4-2 ⓪ 4-3 ⓪ 問5-1 ① 5-2 ① 問6-1 ⓪ 6-2 ⓪ 問7 ①
解説:
大問1
問1-1
3段落目7行目参照
問1-2
5段落目2行目参照
問1-3
6段落目3行目参照
問3
述べた内容を更に深めるために、定義づけを行っている。
逆接の「しかし」や手法を問う「そのためには」、対比の「他面」は合わない。
「しからば」は「それならば」。全段落を前提として、話を深める役割。
問6
字数が少ないので、キーワード、キーセンテンスを絞り込むと、「法学教育は解釈法律学的教育」、「暗記だけでは法律家にはなれない」、「法律的に物事を考える力=物事を処理するにあたって、情実にとらわれれうことなく、一定の基準を立てて規則的に物事を考えること」、「過去、現在、未来に渡ってその規則を適応すること」、「法律的に物事を考える力は、専門法律家としてだけでなく、多数の人々を公平に秩序正しく処理する能力が求められる地位において必須である。」「価値判断の際にその視点が抜けていることが問題である。」
あたりとなる。さらに、120字にまとめるために絞り込むと、解答のようになる。
どうしても80字で答えたい場合は、「法典法条の暗記より」、「情実に捉われず」、「法学教育は蔑視されるべきではない」あたりを抜くことになる。
大問2
問1-1
自衛隊→保安隊
問1-2
第1次中東戦争→朝鮮戦争
問1-3
GHQは設置に消極的→GHQの再軍備指令によって作られた
問2
ヨーロッパ諸国の中には憲法裁判所がある国もあるが、アメリカの違憲審査は司法裁判所が付随的に違憲判決を下している。
問3
接続詞の直前がややこしいが、要は、世界の中には司法裁判所以外が抽象的に違憲判決する国あるが、日本は何か問題が持ってこられてからでないと判決しないし、司法裁判所でしか判決しない、ということ。
問4-1
内閣の任命、天皇の認証
問4-3
裁判官は、憲法と法律にのみ拘束される。(憲法76条)
大問3
問1-1 アメリカ、イギリス、中華民国+ソ連
問1-2 国体の護持を条件に受け入れたため、①としたが、ポツダム宣言に直接の記述が無いといえば無い。
問1-3 8条
問1-4 該当記述多数
問2 2014年に集団的自衛権の憲法解釈を閣議決定
問3 第2次世界大戦末期が正しい記述だが、当然第1次大戦後でもある。作問者の意図を組んで⓪としたが……
問4-2 拒否権により⓪。「ほぼ」が気にかかる? 全体通して設問には疑問が残る。
問6-1 ソ連、インドネシア等、例外あり。
問7 解釈の余地が残る場合は、司法裁判所の審査に馴染まない。
注意事項:細心の注意を払って作成していますが、「模範解答」ではありません。あくまで個人の主観によるために、誤答の可能性があります。参考にする際には、解説の論理を信じられるかどうかでお決めください。このページ内の文章は合同会社ET1 Night Owl並びに武蔵小金井雨鶏塾に属し、無断転載は禁じます。
武蔵小金井雨鶏塾
解答作成ありがとうございました。大いに役に立ちました。
大問3の(2)についてですが、恐らく悩まれたと思うのですがこの場合ポツダム宣言の内容に関して正答を出すのであれば、条文に明記されていない限り国体の護持を約束したものとは言い難いのではないですか?例えば、東久邇宮内閣では国体の護持の維持がGHQの戦後政策により遂行不明瞭になった為、辞職したと記憶しております。もし、ポツダム宣言に国体の護持が約束されていると言うのであれば、そもそもその問題(東久邇宮内閣の倒閣経緯)は提起されないものと思います。よってこの場合ポツダム宣言における国体の護持の約束と、結果として国体の護持に繋がりましたがその過程とは別にして考慮するべきだと考えました。
当方、受験生であり、拙い解釈であるとは思いますが何卒御教授頂けると幸いです。
大西様
御受験勉強の最中、ご指摘頂きありがとうございます。
おっしゃる通りです。解説の通りポツダム宣言自体に記述がございませんので、恐らく⓪が正解だと思います。
①にした理由は、解答を作るときはポツダム宣言の内容を引用出来るので、完全な視点を持つことが出来るのですが、一受験生の立場を取ったとき、「ポツダム宣言の全文の内容理解」よりも、「ポツダム宣言」と「国体の維持」というキーワードの結びつきを重視した方が後に得なことが多いからです。この解答を見た受験生が万が一、「ポツダム宣言と国体の維持って関係性がないんだ」と思ってしまうことを避けたいという意図があります。直接教えられるならばきちんとどちらもお話はできますが、この辺りは媒体の限界ですね。
本番、どちらとも言える解答を選択しなければならないとき、合格答案を作ることに向き合うならば、どちらの方がダメージが少ないかを考えて、あえて①を選ぶことを恐れないということです。
ですので、⓪が答えということに異論はございません。自信をもって⓪を選べることは、しっかりと勉強されている証拠だと思います。アクティブラーニングの考え方では、人に教えることで定着度が上がるそうなので、ここで理論立てて説明してくださったこと自体が、志望校合格への何らかの一助となることを願っております。