解答:
問1: ア:⑤ イ:② ウ:④ エ:①
問2: ②
問3: ③
問4: ④
問5: ④
問6: A:② B:④ C: ③ D:
問7: A:④ B:② C: ③
問8: A:③ B:② C: ③
問9: ②
問10: A:④ B:③ C:②
問11: A:① B:④ C:④
問12: ①
問13: A:① B:② C:①
問14: ⑤ (解説参照)
問15: ①
問16: イスラーム的なタウヒード思想においては、近代的な政教分離主義よりも、神道的な祭政一致に近い考え方が取られているのである。
(主観:この問題は凄い。全てをカバーする学習が、大学受験生に出来るはずない。高校受験社会程度で収まっているならまだしも、越えている問題もある。受験改革の目的は思考力を問うことではなかったのか。暗記範囲を今まで以上に広げて一体何がしたいのか。問題のレベル自体は確かに下がっているが、どこが思考問題なんだこれは。正気の沙汰ではない。)
解説:
問1:
ア:発布
①神父 ②切符 ③音符 ④月賦 ⑤湿布
イ:転機
①期間 ②機微 ③奇怪 ④棄権 ⑤発揮
ウ:疲弊
①遮蔽 ②横柄 ③貨幣 ④弊害 ⑤併合
エ:供養
①供述 ②凶刃 ③享楽 ④矯正 ⑤影響
問3:
政教分離の原則は最高法規である憲法に明記されている程に厳しいルールとして定められているけれど、実際に日本国民が「宗教」と「政治」が完全に分離していると考えているか、というとそうではない。しかし、政教分離の不完全を指摘してしまうと、厳格なルールに従わなければならなくなって、実情にそぐわなくなってしまう。だからその思いを無意識の領域へと隠す、という話。この見て見ぬ振り感、日本っぽいでしょ? と言いたそうな書き方。
話を難しくしている一つとして、「政教分離の原則」は、「政治と宗教は無関係である」という意味ではなく、「国家は宗教的に中立でなくてはならない。」と捉えられている(立法、行政レベルにおいてであり、憲法解釈について論じているわけではないので悪しからず)のだが、筆者はあえて前者の定義で使いまわしていることが挙げられる。
問4:
①:「政教一致は新しい政治理念」ではない。そもそも同じ一文の中に「自らの国を『神の国』であると表現し」と言っている。
②: 神の存在を理解しても戦争の恐怖は超克出来ない。残念なことに。
③: 「西洋の考え方・物事のとらえ方を進んだ考え方である」という考え方を持ち上げている時点で、答えにはなり得ない。物の見方は異なることはあっても、優劣はない、というのが受験における重要な考え方の一つである。
④: 日本のことを、「神の国」として、宗教と国家を一体化する考え方自体が、「絶対的視点」である。相対性は、「西洋的な見方」と述べられている。「相対化」や「合理化」、「近代化」は、西洋や「物心二元論」「唯心論」と繋がりやすいキーワードでもある。
⑤: そもそも非難の理由が「幻想的すぎる」のはおかしい。
問5:
なぜ、「もちろん」なのかを考えると、時代背景や原則を考慮する必要があるため④になる。⑤は紛らわしいが、「なぜか」という因果関係の問題は本当にそれが事象の原因となっているのか、確実なものを考えなければならない。
問6:
B: 戦後経済政策の順序立て。戦後史は、総理を中心に起きたことをまとめていくと分かりやすい。
C: 経済の話であって主権の話ではないし、そもそも既に独立している。
D: それぞれ、Ⅰ:1964年の前 Ⅱ:1969年 Ⅲ:1960年
問7:
A: 合同会社は最近できた有限責任会社の形態。この文章の帰属も「合同会社ET1 Night Owl」。労働契約法は平成19年
B: ①国権の最高機関は国会。③地方自治の本旨に基づくのは、今の憲法。旧憲法は地方自治について規定されていない。④今の憲法に特別裁判所の規定はない。
C: 「首相全権」がポイント。池田勇人も全権団の一人ではある。
問8:
覚えてください。
問9:
政経がきたり日本史がきたり倫理がきたり忙しすぎる。プラグマティズムはアメリカの思想。いかにもアメリカらしい思想だと思ってしまうのは偏見かもしれない。凄く簡単にまとめると、「結果から考えよう」という思想。この辺りの思想は、イギリス経験論、大陸合理論、ドイツ観念論を比較して、どういう流れかを意識すると覚えやすい。学ぶことに「覚えやすい」なんて言葉を用いてしまうとは、なんたるプラグマティック。
問10:
A: 頑張ってください。
B: ①、②時代が違う。 ④は朱印船と太平洋横断という言葉が合わない。
c: ②寺院側は教導はしていただろうが、仏教教育が強制されたとまでは言い難い。
問11:
A: 泣きながら暗記してください。
B: ①折口信夫 ②賀茂真淵 ③平田篤胤
C: なぜこんな問題を……
問12:
②仏教と政治の分断=古代国家の再生としているところが間違い。古代国家の再生は、「祭政一致」に強く表れる。
③廃仏毀釈
④「神国の臣民の意識づけがスタート」という記述が間違い。スタートはあくまで、天皇親政の正当性を政教一致で裏付けること。
⑤政治と宗教は強く結びついた。
問13: 世界史専門外につき、解説無し。あくまで知識問題のみだが、大体見ればわかるくらいの難易度。
問14:
a,d: 神の国の臣民である=選民思想
b: 儒教思想、儒教思想は、法治主義との対比の中では、「一種の徳治主義」と言えてしまう。そもそも、「表しているものによってグループ分けしろ」の中に、聖徳太子という異分子を混ぜこまないでほしいが、文脈上明らかに、この「一種の徳治主義」は仏教を表していて、儒教と異なるものとして扱われている。
c,e: 仏教思想
語意で取るならば、④、文脈、作問者の意図を読むならば、⑤。
問15:
①隈なく社会に行き渡っているのは「宗教国家間の問題」ではなく、「政教分離が制度上厳格に守られなければならない」という考え方。
問16:
「つまり」はまとめなので、前段落までの話を見てみると、宗教戦争への反省から政教分離制度を守るキリスト教との対比でイスラームに触れており、対照的な2つのキーワードである「近代的な政教分離主義」と、「神道的な祭政一致」の中では、後者に属すると説明するのが妥当であろう。ただ、イスラームの伝統にも宗教戦争は見られると書いてある以上、受験生のために本文中でもう少し説明して頂きたかった。
注意事項:細心の注意を払って作成していますが、「模範解答」ではありません。あくまで個人の主観によるために、誤答の可能性があります。参考にする際には、解説の論理を信じられるかどうかでお決めください。このページ内の文章は合同会社ET1 Night Owl並びに武蔵小金井雨鶏塾に属し、無断転載は禁じます。
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